読む感じる考える
【ご法話】こっちからも、あっちからも看て
2021年12月08日

「わげんせ」を読んでくださっている、新潟県の
頼勝寺・石川博英先生から、ご法話を頂戴しました。
**
サングラスをかけいかつい顔の人、
大変怖そうに見えるけれど実はとてもやさしい人。
三角柱、正面から見ると長方形でも上から見ると三角形。
遠くから見るととても立派なお家、
でも近づいてみると板に描いただけのお家。
私たちは往々にして一つの視点だけで看て全体を決めてしまいます。
違う視点から見ると全く違った姿を見ることがあります。
相手の立場に立って看ると今自分の考えていることと違った考え方が出てきます。
一つの出来事をあっちから・こっちから看るとそのものがより詳しく見えてきます。
一つの事に拘らずいろんな看かたをしてそのものを判断して行動したいものです。
「這頭(しゃとう)より那頭(なとう)を看了(かんりょう)し、
那頭(なとう)より這頭(しゃとう)を看了(かんりょう)す。」
(典座(てんぞ)教訓)
「這頭」は「こっちから・此方」、
「那頭」は「あっちから・彼方」、
「看了」は「みつめる」という意味です。
新潟県阿賀野市
頼勝寺 住職 石川博英